ハイブリッド前装冠
今日はハイブリッドを装着いたします。この写真は、今回セットするクラウン(歯のかぶせもの)です。ハイブリッドクラウンのいいところは、シリコン印象材で型どりを行うので、精密に境目の型が採れるということです。ハイブリッドとは、レジン(歯科用プラスチック)にセラミックの粉を混ぜた素材です。プラスチックには変色しやすいという欠点があり、セラミックは硬すぎて割れやすいという欠点があります。例えば、陶のお茶碗は割れやすくって、プラスチックのお弁当箱は割れにくいという状況に似ています。
その両者の欠点をうまくカバーし、セラミックの強度とプラスチックの割れにくさを併せ持ち素材がハイブリッドセラミックです。
若干変色するので、臼歯のブリッジなどに使われることが多いです。普通は金属で裏打ちされています。ハイブリッド単体で行うと破損する可能性が高くなってしまうからです。例えば、プラスチックのお弁当箱は長期の使用で黄ばんでくるのと似ています。
ハイブリッドセラミックの良いところは、
●装着した当初は、 色が自然歯に似ているので見た目が良い
●硬すぎないで、粘り強く、適度にすり減るので周囲の歯を傷めにくい
●壊れてしまった場合、修理しやすい
ハイブリッドの欠点
●時間が経つと変色するので、前歯などには使いにくい
といったところがあります。
でも、シリコン印象で型を採るのでマージンの精度はピカイチです。
なので、現時点でマージンから二次カリエスになる心配は低い治療法です。
一番大切なのは、虫歯を新たに作らないことだと思って日々治療をしています。