銀歯の下の虫歯の見つけ方
今日は銀歯の下の虫歯の見つけ方を御説明いたします。
この歯(上の銀歯)は、この角度から見ると一見正常に見えます。
ですが、この角度から見るとどうでしょうか?銀歯が付いている歯が黒っぽくなってるの、お分かりですか? ですので、銀歯を取ってみました。するとどうでしょうか?中に黒い部分が見えます。これは、虫歯菌が作り出した黒い色素と、虫歯菌が産生した酸によって、腐食してしまった銀歯の色です。ですので、ここには、虫歯菌が住んでいるということが分かります。なので、黒く変色してしまった古いセメントを削って、歯を見てみましょう!! すると、どうでしょう。古いセメントを、削り取りますとその中には、感染象牙質がとても大きく見えます。感染象牙質とは、虫歯菌に感染してしまった歯牙です。 青いう蝕検知液(カリエスチェック)で、虫歯を全部取りました。(細菌に感染した歯質をすべて取り除きました。今回は注水で3800回転で、象牙質を取り除きました。)
今日は、銀歯の下の虫歯の見つけ方のお話をしていきます。
「歯医者さんではどうやってみつけるの?」
「治したのに何で、銀歯の下で虫歯になっちゃうの?」
という、疑問にもお答えしますよ。
- 肉眼で見て銀歯の中が黒くなってきた
- フロスが引っかかる
- フロスから変な匂いがする
という症状がある場合は、銀歯の中が虫歯になってることを疑ってみましょう。
虫歯になると歯が溶けて、嫌気性菌が増殖し、臭くなります。
そしてギャップが生まれ、そこにフロスが引っかかるようになります。
注意!!
銀歯の中の虫歯は慢性の虫歯で進行が緩徐であります。慢性の虫歯は進行が緩徐であるがゆえに無症状で進行してしまうのです。そうすると痛みがないのに、気づいたときには虫歯菌の大増殖という状態になるのです。
歯医者はどうやって見つける?
レントゲンを撮って黒い影があったらそこが虫歯の可能性が高いですね。ただ、例外として黒く映るセメントもあるので鑑別が重要です。鑑別はマージンが明瞭でいたら、セメントで、不明瞭ならカリエスっていう場合が多いです。
せっかく治療したのに、、、なんで虫歯になっちゃうの?
銀歯の寿命は岡山大学の調べによると、5.4年です。
銀歯自体は結構丈夫です。ですが、銀歯をセットしているセメントは経年劣化していきます。このセメント質が厚ければ厚いほど2次虫歯になりやすくなっていくのです。
さらに、銀歯は熱で膨張と収縮を繰り返し、セメントを破壊していくのです。破壊されたセメントの層に細菌が入り込み、酸を産生し、金属を腐食させ、歯を溶かしていくのです。